2025-01-28 (火曜日)
野草園の笹
野草園の笹はいつもちらっと見て通り過ぎていましたが、きょうは
立ち止まってしっかり見てきました。
今までクマザサ(隈笹)かと思っていましたが、よく見たら
・葉の幅は大きな葉のいちばん広いところで3センチぐらい
・葉の裏に毛がある
・葉鞘はすべすべ
・上のほうで枝分かれしていない
・節がこぶのようにふくらんでいる
・葉の付け根からトゲのような突起が出ている
図鑑に載っていたクマザサの特徴と異なっている点があったので、今度自然解説員さんに質問してみます。
(最初の画像の中央、ベンチのむこうに見える名札はオニドコロです)
● 追記です.(2025-2-14)
この笹の名前はわかりませんでした。
野草園で観察した様子から「ミヤコザサ」かなと見当をつけていました。
その後図鑑を見たら、ミヤコザサの稈(茎)の高さは50~80cmほどで葉は薄くて柔らかいということでした。もう一度野草園で確認したら、高さは160cmぐらい、葉はごわごわで表はざらざらしていました。
ミヤコザサと見当をつけたのは外れだったようです。
公園の造成工事前と開園後に実施された「自然環境保全モニタリング調査」の報告書を見たら「タケ科」で確認されたのはマダケ・モウソウチク・アズマネザサの3種だけでした。
野草園には、このせせらぎのわきのほかに、木道へ向かう園路に沿って別の笹がいい具合に生えています。1988年度の調査の後に野草園の眺めを考えて植栽したのかもしれません。その辺の経緯をご存じかどうかも含めて、いつも教えていただいている自然解説員さんに「あの笹はなんでしょうか?」とお聞きしました。
識別は非常に難しい、という結論でした。
お話の要旨は「自生なのか植栽なのか由来はわからないが、植栽だとしたら種類を調べるのは非常に難しい。自生のものだとしてもササは苦手でなかなか絞り込めない。ササは形の手がかりが少なく不安定なので識別は非常に難しい。」ということでした。
全国を飛びまわって植物調査のお仕事や宿泊観察会などの講師も担当されている先生ですので「ササは苦手で」と言われたのはたぶんご謙遜です。
以前、タデやハナヤスリをお聞きした時には「現地で見てみないと画像だけでは」「顕微鏡でよく調べないと」とされながらも「〇〇に近い」「〇〇のように見える」といつも具体的に名前をあげてくださいました。毎月野草園を調査されている解説員さんが今回「非常に難しい」と言われたことをそのまま受け止めたいと思います。
私の見当が外れたミヤコザサは130年前の明治28年(1895年)に牧野富太郎博士が学名と和名をつけて新種として発表した笹です。当時の『植物学雑誌』をネットで探して見つけました。
現在の標準学名は Sasa nipponica。 ササ ニッポニカ、かっこいいです。